【民俗地名語彙辞典】(松永美吉1994三一書房)
【地名用語語源辞典】(楠原佑介1983東京堂出版)
【全訳読解古語辞典】(外山映次2007三省堂)
【日本語オノマトペ辞典】(小野正弘2007小学館)
【川をなぜカワというかー日本語生成原理の発見】(渡部正理1999新人物往来社)
※これについては本文参照(渡部正理著)→ホームページ「日本語の起源」
(20150601現在)
えっきょう(越行)【七里地区の集落・行政区】
えり(エリ・襟)【黒石の通称地名。停留所名、エリハナ(中ノ越)、ホノギ「エリ」(古市町)】
徳弘勝『土佐の地名p264』に東又の黒石地区のえり(襟)について「着物の へり(縁)の意味からエリは、ヨリ(寄る)の転じたものという。佐川町の襟野々も山寄りに位置する」とある。
民俗地名語彙辞典は「エリ」を東北地方では「山奥の開けた地方」を意味しイリの転訛と説明している。「イリ」について同書は①山奥をいう。イリヤなどという。山地や原野の奥の方、川の上流を指し、エリともいう。イリ山、沢イリ、イリ沢など。②東京付近では土手の下に樋を埋め用水堀、悪水堀を通した所をいう。愛知ではこれをエリと発音する。③沖縄では西のことをイリという。西表島(イリオモテジマ)と説明している。
四万十町には「エリハナ」の小字が中ノ越にある。エリもエリハナも山奥を指す語彙とは思えない。ただし、黒石の「入田」、檜生原の「入谷」、床鍋の「入谷」などはエリがイリの転訛と理解すれば十分納得がいく。エリの意味するところは何か今後の調査を待つ。
■語源
■四万十町の採取地
■町外の採取地