愚草の川柳集⑤
鳴々蛙
2014年3月
【編集子選】
正坐して尾骨とんがる蛙かな
鳴々蛙 鳴嚢のせわしけれ
夢々蛙 ジムドリビリアの碑を捜し
うし蛙 ねむる地霊の鼾かな
平伏沼 かわずの聖地被曝して
※「ジムドリビリア」は草野心平が愛でた蛙と注記にあった。草野心平は福島出身。
※「平伏沼」は注記に福島県川内村にあり、モリアオガエルの繁殖地とある。
※それで川柳集のタイトルが「鳴々蛙」なのかと納得した。
※中村高等学校の校歌作詞者が草野心平である。蛙の詩人と呼ばれる人で、編集子もまねしてクラスの好きな人を雨蛙と心で呼んだ。「雲うつす四万十の青・・」とあるがここには蛙はでてこない。
※高知新聞が高知県立大学の焚書事件をつたえる「灰まで焼け」の天野記者が、大正中津川に住む佐々木夫婦(愚草)を訪ねている。その記事で初めて福島から東日本大震災の4年前に移住したことを知った。